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やさしいキスをして?
第14章 おまけ〈マドカ②〉
…パタン
『……いいのかよ、ミッシー。』
『……何がだ。』
マドカの去った部屋。ゆうひは三島に詰め寄った。
『あのよ、お前だって男だし、色々思うところはあると思うんだけどさ…』
頭をかいて言葉を選ぶゆうひに、三島は背を向ける。手荷物から勉強道具だけをひっぱり出し、机上に置いた。
『マドちゃんにあんな顔さして…お前は平気なの?』
『…………』
『ま、こうなりゃ部屋は別でもいーけどさ…ちゃんと側に居てやれよ?』
言われるまでもない。そう出かかった言葉を三島は飲み込む。
『あとこれ…』
『なんだ…?』
神妙な面持ちで、握りしめた手を差し出すゆうひ。それを受け取った三島は、プルプルと震え出した。