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やさしいキスをして?
第14章 おまけ〈マドカ②〉


『川って不思議よね?延々と流れてる。蛇口ひねったみたいに、ずーーっと止めどなく。山ってどんだけ水蓄えてんのっていう。』

『ふふ。でも、心地いい音ね。』

『……まあ、日の高い内はね。こんな癒しの音も、これから夜になると不気味に聴こえてくるもんよ。森の静けさも合いまって、恐怖にすらなる…山ってそんなとこ。
癒しも恐怖も兼ね備えてて、まるで一人の人間だわね…不思議だなぁ、ほんと。』


クッと缶を呷ったチエちゃんは、すごく大人に見えた。何ていうか…見えてるものが、まるで私と違うんじゃないかって。チエちゃんの言葉の端々には、時に…達観みたいなものが潜んでる気がする…


『ふおぉおっ…ファイヤー!!(笑)』

『バカ、トオル!そんな火力強いとこに脂身ばっか乗せてんなっっ!それに並べ方!ミッシーを見習えっ!』

『おぉー…ゆーひは焼肉奉行。けーたは几帳面。あさひは大雑把の料理オンチかぁ…』

『あんたね、燃やされたいのっ?!』


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