この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
やさしいキスをして?
第14章 おまけ〈マドカ②〉
『川って不思議よね?延々と流れてる。蛇口ひねったみたいに、ずーーっと止めどなく。山ってどんだけ水蓄えてんのっていう。』
『ふふ。でも、心地いい音ね。』
『……まあ、日の高い内はね。こんな癒しの音も、これから夜になると不気味に聴こえてくるもんよ。森の静けさも合いまって、恐怖にすらなる…山ってそんなとこ。
癒しも恐怖も兼ね備えてて、まるで一人の人間だわね…不思議だなぁ、ほんと。』
クッと缶を呷ったチエちゃんは、すごく大人に見えた。何ていうか…見えてるものが、まるで私と違うんじゃないかって。チエちゃんの言葉の端々には、時に…達観みたいなものが潜んでる気がする…
『ふおぉおっ…ファイヤー!!(笑)』
『バカ、トオル!そんな火力強いとこに脂身ばっか乗せてんなっっ!それに並べ方!ミッシーを見習えっ!』
『おぉー…ゆーひは焼肉奉行。けーたは几帳面。あさひは大雑把の料理オンチかぁ…』
『あんたね、燃やされたいのっ?!』