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やさしいキスをして?
第14章 おまけ〈マドカ②〉
『んじゃまー…あさひが風呂の間どうする?
3人だとババ抜きか?』
リビングにはゆうひくん、啓太くんと私の、三人が残っていた。
『いや、僕はそろそろ部屋に…』
時計を見ながら、啓太くんが立ち上がる。でも、ゆうひくんは目もくれず
『あっそ。じゃーマドちゃん、スピードでもやろっか?それともテレビでも観る?』
『ん?んー…そうね、とりあえず勝負しましょ。』
『オッケ〜♪』
散らばったカードを集め、器用に捌き出した。はー…いつ見ても上手だなぁ。
『……………』
『なに固まってんだミッシー?部屋行かねーの?それともやっぱ、お前もトランプ混ざってやるか〜?』
手元を見ながら、声だけかけて。さっきからゆうひくん、態度が少し素っ気ない感じがするけど気のせいかな…?まあ何にせよ、啓太くんは今から勉強だろうから。テレビは点けず、大人しくしておかなくちゃね。
『岩本…一つ確認するが、お前今日、酒は飲んだのか?』
『は?おれらまだ未成年だっつの。そちらのお二人とは違うんでねー。』
『……で、飲んだのか飲んでいないのか。』
『だから飲んでねーって。』
『そ、そうか…』
『おー。』
チャッチャッチャッチャッ…トランプの音だけが部屋に響いてる。