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やさしいキスをして?
第14章 おまけ〈マドカ②〉
スゥ…
規則正しく上下する布団
寝返りにできた隙間に
折りたたまれた両腕と
僅かに覗く鎖骨
「そういうこと…自然と頭に浮かぶのは、悪いことじゃないだろ?」
よぎるのは、ゆうひの言葉。
目の前には…無防備な唇
ゴク…
(…………………キス…するだけなら)
思うが早いか
手をそっと頬に触れると、
『ん……』
小さく漏れる吐息
髪を耳にかけると
眩しそうにしぼむ目元
(…かわいい………)
明るい照明が如実に映す
愛らしい姿に、鼓動は一層高まってゆく。
(キスだけ……キスだけだから……っ)
近づけば香る…
清潔な香りと
甘い、彼女の香り
その唇まで
あと数ミリ…