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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第23章 雪の日の輿入れ
「さようにございますよ、下世話な言い方をすれば、自分こそが主人であると男に思わせておく一方で、女は男を立てていると見せかけて、思い通りに動かす。夫婦の間はそれでこそ上手くいくのです。私はそのコツが判っていても、生まれながらのこの性分で、できないのです。ですが、御台さまであれば、私などがお教えしなくても、十分ご自分でそのようになさってゆかれるでしょう」
「判ったような、判らないような話ね」
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