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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第24章 秘密
 瑶子は茫然と惟章を見上げた。
「惟章、何を言っているの?」
「俺は何度も考えたよ。このみ月の間、瑶子と別れた日のことを思い出しては後悔した。何故、あの時、姫を攫って逃げなかったかと。この三ヶ月は、夜もろくに眠れなかった。頼経公が瑶子の身体を夜毎欲しいままにしているのかと考えただけで、嫉妬に気が狂いそうだった」
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