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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第4章 嵐の夜
「脚にひとめ惚れされただなんて、歓んで良いのか悪いのか判らないわ」
「もちろん、歓ぶべきさ」
 ふいに蜜壺につぷりと異物が差し入れられ、楓の華奢な身体が陸(おか)に打ち上げられた魚のように撥ねた。
「あ―んっ」
 またしても予想外の声が洩れだし、楓は紅くなった。
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