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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第25章 生と死
「それでは参ろう」
 瑶子が眼をまたたかせた。
「どこに行くのですか?」
「そなたを連れてゆきたいところがあると申したであろう」
 そういえば、そんなことを言われたような気もする。何となく曖昧だけれど、記憶はあった。そう、自分は惟章が亡くなったと知ってから、ずっとこんな調子だった。惟章を死なせたのは自分ではなかったかと、ずっと我と我が身を責め続けてきた。
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