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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第26章 悪しき夢(結実)
では、夢の中で自分を抱いていたのは頼経だったのか。蒼白になった瑶子を頼経が冷たい眼で見下ろしていた。
「そなたは私を誰かと勘違いしていたようだな。私も最初はそれを利用するような卑怯な真似はできないと思った。だが、瑶子、そなたは私の妻なのだぞ、心で想うことまでを止めよとは言わぬが、たとえ夢の中とはいえ、別の男に身を任せようとするとは許し難い」
「御所さま、それは」
言いかけた瑶子の唇を塞ぎ、呼吸も奪うような烈しい口づけが仕掛けられた。
「そなたは私を誰かと勘違いしていたようだな。私も最初はそれを利用するような卑怯な真似はできないと思った。だが、瑶子、そなたは私の妻なのだぞ、心で想うことまでを止めよとは言わぬが、たとえ夢の中とはいえ、別の男に身を任せようとするとは許し難い」
「御所さま、それは」
言いかけた瑶子の唇を塞ぎ、呼吸も奪うような烈しい口づけが仕掛けられた。