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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第30章 華随想Ⅱ

華随想Ⅲ
今夜、大河ドラマの義経を見ていて、ふと思い出したことがあります。でも、その前おにドラマの感想を少し。
第三話は〝しずやしず〟でした。昨日の記事でもお話しした義経の愛妾静御前が鶴岡八幡宮の頼朝・政子夫妻の前で舞い踊るシーンがあります。番組が始まる前のナレーションがとても印象的でした。
頼朝と義経兄弟は性格が違うけれど、女性の好みも違う。頼朝の妻政子は政治的な問題についても頼朝に助言したり参謀としての役割を果たしたが、静は技芸に優れた白拍子として義経にも芸術的な影響を与え陰から支えた。だが、実は見かけは対照的なこの二人の女性はとてもよく似ている。
静の内面の強さがよく現れたのがこの八幡宮での舞だった。頼朝に追われる謀反人義経を恋い慕う歌や舞を頼朝の前で堂々と披露して見せた。ゆえに、静も政子同様、とても芯の強い女性で、二人は内面はよく似通った強い女性であるという見方です。
これは、まさにそのとおりだと思いながら聞きました。
それから、第四話の〝勧進帳〟。これは歌舞伎にもなっている名場面で、関守から疑いをかけられた義経を敵の目を欺くために弁慶が烈しく打ち据えるというシーン。何度か見ましたが、やはり涙なしでは見られませんでした。男女の愛だけではなく主従の愛もまた数ある愛のかたちの一つです。弁慶役の松平健さんの熱演が迫真の演技として見る側に迫ってきます。
同じく〝勧進帳〟での別の場面。弁慶が義経を打ち据える前に、山の猟師(?)の家に泊まらせて貰うのですが、何とその女房はかつての木曾義仲の側室であった巴御前でした。名もない男の妻となり、子どもも生まれています。巴が生命を存え人並みのささやかな幸せを手に入れたことを義経は知るのです。
―私は生きていて良かった。生きていたからこそ、今の幸せがある。そして、私を生かしてくれたのは義経どのだ。
巴御前が言います。
今夜、大河ドラマの義経を見ていて、ふと思い出したことがあります。でも、その前おにドラマの感想を少し。
第三話は〝しずやしず〟でした。昨日の記事でもお話しした義経の愛妾静御前が鶴岡八幡宮の頼朝・政子夫妻の前で舞い踊るシーンがあります。番組が始まる前のナレーションがとても印象的でした。
頼朝と義経兄弟は性格が違うけれど、女性の好みも違う。頼朝の妻政子は政治的な問題についても頼朝に助言したり参謀としての役割を果たしたが、静は技芸に優れた白拍子として義経にも芸術的な影響を与え陰から支えた。だが、実は見かけは対照的なこの二人の女性はとてもよく似ている。
静の内面の強さがよく現れたのがこの八幡宮での舞だった。頼朝に追われる謀反人義経を恋い慕う歌や舞を頼朝の前で堂々と披露して見せた。ゆえに、静も政子同様、とても芯の強い女性で、二人は内面はよく似通った強い女性であるという見方です。
これは、まさにそのとおりだと思いながら聞きました。
それから、第四話の〝勧進帳〟。これは歌舞伎にもなっている名場面で、関守から疑いをかけられた義経を敵の目を欺くために弁慶が烈しく打ち据えるというシーン。何度か見ましたが、やはり涙なしでは見られませんでした。男女の愛だけではなく主従の愛もまた数ある愛のかたちの一つです。弁慶役の松平健さんの熱演が迫真の演技として見る側に迫ってきます。
同じく〝勧進帳〟での別の場面。弁慶が義経を打ち据える前に、山の猟師(?)の家に泊まらせて貰うのですが、何とその女房はかつての木曾義仲の側室であった巴御前でした。名もない男の妻となり、子どもも生まれています。巴が生命を存え人並みのささやかな幸せを手に入れたことを義経は知るのです。
―私は生きていて良かった。生きていたからこそ、今の幸せがある。そして、私を生かしてくれたのは義経どのだ。
巴御前が言います。

