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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第6章 復讐のとき

頼朝と政子の間に生まれた長女大姫は去年、十八歳の若さで亡くなっている。幼少の砌、木曾義仲の息子義高と婚約し、筒井筒の仲であったにも拘わらず義高は頼朝によって惨殺され、幼い恋は無残に潰えた。
むろん頼朝の従弟に当たる義仲も頼朝に殺された。一体、頼朝という人はどこまでも猜疑心の強い傾向がある。彼が真に信頼しているのはこの政子だけなのだ。
政子が天罰というのは、源氏がこうやって骨肉であい争い、頼朝は血で血を洗った上に幕府を築いたことを指すのだろう。
むろん頼朝の従弟に当たる義仲も頼朝に殺された。一体、頼朝という人はどこまでも猜疑心の強い傾向がある。彼が真に信頼しているのはこの政子だけなのだ。
政子が天罰というのは、源氏がこうやって骨肉であい争い、頼朝は血で血を洗った上に幕府を築いたことを指すのだろう。

