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第6章 復讐のとき

「むろん、御所にも孫の顔を見せにくるのは忘れぬようにな」
　と、念を押すのも忘れない。頼朝とは相反する心からの祝いの言葉に、楓もまた涙を滲ませた。
「御台さまのありがたいご諚(じよう)、この楓終生忘れませぬ」
「何を水くさいことを申すのじゃ、そなたは我が娘も同然ではないか。それに、その物言いはいかにもこれが今生の名残のようだぞ。このめでたいときに、そのような不吉なことを申してはならぬ」