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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第7章 疑惑
 短い沈黙の後、男の低い声が呟いた。
「鈴音、この計画、すべてはそなたに掛かっている。よしなに頼む」
「御意、必ずや我が生命に代えましても」
 囁き交わす声はそれきり、ふつりと止んだ。後はただ生い茂った樹木が黒々とした影を庭に落とすのみ。
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