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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第7章 疑惑
「楓、俺はそなたにまだ伝えていない秘密がある」
 時繁は眼を細めて夕陽を眺めたまま、ポツリと言った。
「この秘密を知ってもなお、そなたは俺を変わらず愛してくれるだろうか」
 どこか心細さを感じさせる響きには懇願すら込められているような気がして。
 楓は息を呑んで時繁の次の言葉を待った。
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