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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第7章 疑惑
眩しくて、到底眼を開けていられない。楓は思わず手のひらで視界を覆ったが、当の時繁は悠然と微笑んでいた。漸く剣の光が徐々に弱まり始めた時、楓は小さく声を上げた。
相変わらず薄墨色に染まった空を透き通った銀の鱗を持った龍が泳いでいる。
「時繁さま、あれは私が初めてあなたさまの小屋で過ごした夜、夢で見た水龍です」
楓が興奮した口調で告げると、時繁は頷いた。
「天も朕が考えたことをお許し下さったようだ」
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