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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第12章 逢瀬と初夜の真実
 茶を飲み終えた泰時は最近の都の様子から始まり、御所内のあれこれなどをかいつまんで政子に話して聞かせた。ひととおり話し終えた後、政子があからさまに眉をひそめた。
「それは、どういう意味ですか? 御所さまが御台所を追いかけ回しているという噂というのは」
 泰時は自慢の髭を撫でつつ、思案顔になった。
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