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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第12章 逢瀬と初夜の真実
―もう、あんな風に一緒に笑ったりすることはできないのかしら。  
 そう思うと、何かやり切れなくて切ない。
 また涙が滲んできた。どうしてか、身代わり姫となって、以前と性格まで違ったような気がする。千種のときは、こんなにすぐに泣くような弱虫ではなかった。なのに、今は涙もろくなってしまって、何かあればすぐに泣いてしまう。
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