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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第12章 逢瀬と初夜の真実
あなたをお慕いする私があなたにして差し上げられるのは身を退くことだけ。尼御台さまや幕府の思惑がどうあれ、私は愛する方のお幸せを最も大切なものだと考えます。あなたの将来を思うなら、頼経さまはお歳の違わない溌剌とした姫君をお迎えになるべきです」
頼経が信じられないといったように小さく首を振る。
「そなたは、私を嫌っているのではなかったか?」
「いいえ、先ほどもはきと申し上げました。私は頼経さまを心よりお慕いしております」
頼経が信じられないといったように小さく首を振る。
「そなたは、私を嫌っているのではなかったか?」
「いいえ、先ほどもはきと申し上げました。私は頼経さまを心よりお慕いしております」