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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第12章 逢瀬と初夜の真実
 少し言い淀み、頼経は頬を染めた。こういうところはやはり老成していても、十六歳の少年だ。
「閨を共にしたときも、そなたの身体は見事なものだった。年齢を訊いても、まだ信じられない。出るところは出ていて、引っ込むところは引っ込んでいて―」
 身振り手振りで話そうとする頼経に、今度は千種が頬に朱を散らした。
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