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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第13章 藤の舞
 その日から頼経は軽い風邪で寝込んだ。何事もなければ、すぐにでも見舞に駆けつけるところだけれど、どうもあの白拍子に輝くような笑顔で話しかけていた頼経のことを思い出すと、見舞に行く気にもなれなかった。
 また、あの淫らな夢のこともある。あんな夢を見た後で、頼経の貌を平静に見られる自信はない。
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