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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第22章 涙の旅立ち
 一度は離れた彼の唇で再び紅い唇を塞がれた。紅を塗るようにゆっくりと上唇、次いで下唇を舐められ、瑶子は恐る恐る口を開く。すると惟章の舌が大胆にもすべり込んできて、怯える瑶子の舌にそっと絡みついた。
 最初は戸惑いがちだった瑶子も次第に惟章の愛撫に応えるようになる。二人は舌を絡め合い烈しい口づけを続けた。
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