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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第23章 雪の日の輿入れ
頼経がすぐに子の父となれると判っているだけに、二度目の妻となるべき姫君の選定において最重要視されたのは健やかであるかどうか、有り体に言ってしまえば、すみやかに頼経の子を産めるかどうかであった。
まず月事(生理)の有無や、未通の清らかな身体であること、将来的に出産に耐えうる身体であるか。そのような健康面が候補に挙がった姫数人に的を絞り極秘裏に入念に調査され、〝最適〟と白羽の矢が立ったのが瑶子であった。