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知らなくってもいい性
第3章 いけないこと
カズキと出会ったのは今の夫であるマサヒトとの結婚が決まってからだった。
結婚の準備のためにと仕事を早めに辞めつつ、実は前からやってみたいと思っていたファーストフード店でのバイトで知り合った。
夫は結婚したら家庭に入って欲しいと言っていたので、バイトするなら今しかない思ったのだ。
でも、それが間違いだったのかもしれない...。
カズキは愛想良くしてるわりには誰とも深い付き合いをしないような奴だった。
話してみるとなんとなく自分と考え方が近い感じがして、話してて楽しいとは思ったけど、そこまでだった。
とくに友達という訳ではなく、単なるバイト仲間という感じ?
付き合ったのは私がバイトを始めて半年が過ぎ、そろそろ真剣に式や結婚生活の準備に励もうとバイトを辞める時だった。
「好きだ。」と言われた時はすごくびっくりしたけど、冗談だろうと軽くあしらった。
しかし以外に引き下がらず、結婚するからとしっかり話しても
「でもまだ結婚してないじゃん。
一回だけでいいからデートしよ。」
と言われた。
マサヒトと付き合って3年。
プロポーズされて、約半年。
結婚も決まって、端から見れば幸せそうに見えるけれど、正直マンネリな関係になっていた。
結婚式は派手にやりたい!とか言ったくせに、準備のほとんどを私に任せていることにも腹が立っているところだった。