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知らなくってもいい性
第22章 救われた

さんざん上司に怒られた後、席に戻ると仲良くしていた同僚が「まぁ、そんな時もあるよ。元気出して。」と声をかけてきた。
でも、
私は...本当は覚えていた。
あの仕事が任されていたのはその同僚だった。
可愛らしく愛想のいい同僚は職場の誰からも好かれており、上司に真実を伝えても無駄だということは分かっていた。
それにそんなことをしても自分の株を下げるだけ。
悩みを聞いたり、励ましあったりして仲がいいと思っていたのは私だけだった。
ひどくショックだった。
友人だと思っていた子に裏切られた。
必死で仕事をしてきたのに、信じてはもらえなかった。
結局、頑張っても救われないのだと...
分かった。
結局みんな自分さえ良ければそれでいい。
会社の...いや社会の空間っていうのはそういうものなのだ。
能力が使えるようになったのはその頃だった。
頼れるのは自分だけ。
結局は自分だけの空間で生きていくのだと思った。
ショックにうちのめされたその日。
ホームで電車を見過ごしながら、家族に迷惑をかけてしまうかもしれないジレンマを片隅に置き、いつ飛び込んでしまおうかと考えていた。
何本目かの電車が止まり、目の前の扉が開く。
その時降りてきたのは付き合って2ヶ月ほどになるマサヒトだった。
でも、
私は...本当は覚えていた。
あの仕事が任されていたのはその同僚だった。
可愛らしく愛想のいい同僚は職場の誰からも好かれており、上司に真実を伝えても無駄だということは分かっていた。
それにそんなことをしても自分の株を下げるだけ。
悩みを聞いたり、励ましあったりして仲がいいと思っていたのは私だけだった。
ひどくショックだった。
友人だと思っていた子に裏切られた。
必死で仕事をしてきたのに、信じてはもらえなかった。
結局、頑張っても救われないのだと...
分かった。
結局みんな自分さえ良ければそれでいい。
会社の...いや社会の空間っていうのはそういうものなのだ。
能力が使えるようになったのはその頃だった。
頼れるのは自分だけ。
結局は自分だけの空間で生きていくのだと思った。
ショックにうちのめされたその日。
ホームで電車を見過ごしながら、家族に迷惑をかけてしまうかもしれないジレンマを片隅に置き、いつ飛び込んでしまおうかと考えていた。
何本目かの電車が止まり、目の前の扉が開く。
その時降りてきたのは付き合って2ヶ月ほどになるマサヒトだった。

