この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
知らなくってもいい性
第23章 帰る
「ちょっと、あんたっ!
裸で行くつもり??」
いきなり後ろから声が聞こえた。
そうか。
やけに気持ちがいいと思ったら裸だったんだ...
裸で生活させられてて、慣れてしまっていた。
声の主は「ユマ」と呼ばれていた女の子だった。何やら袋を持っている。
思わず身構えてはみたものの、私の空間は外に出ると同時に消えてしまっていた。
あれだけの空間をまた出せる自信がない。
とにかく、相手の行動に目を見張る。
でも、心配には及ばなかった。
「はい!靴、下着、服!たぶん洗濯してないと思うけど、持ってきてあげたたげありがたく思って。それから、これっ!たぶんあんたの鞄でしょ?」
ぽんぽんと懐かしい自分の衣服と鞄が投げられた。
匂いやらいろいろ気になるけど、まぁこの際しょうがない。
「あんたがボス倒して、部屋から出てくのがカメラに映ったから、慌ててカズキの部屋から取ってきた。感謝してよね。」
ボス倒して??
まぁ、いいか。
「ありがとう。
...あなたが助けてくれたんだよね?」
そうだ...
昨日の夜やって来たのはこの子だ。
この子が私の能力を使えるようにしたから、私はあそこから出られたんだ。