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知らなくってもいい性
第13章 家に帰りたい?

「...どうしてこんなのつけるの?」

「俺、今日も夜間の見張りでマキさんと一緒にいられなくて。また逃げ出さないとも限らないし。

それに、マキさんのそういう姿見てるの俺好きだから。」

ぐいっと押し倒されて、キスされる。

もう気持ちいいとかそんなのよりかは戸惑いの気持ちの方が大きい。

混乱する...

「やだっ!」

ついカズキを突き離した。
一瞬後悔しながらも、起き上がって彼の様子を窺いつつ、必死に訴える。

「だって、やっぱ、その...首輪って、これはちょっと...」

おろおろする私に突き飛ばされたにも関わらずカズキは優しく話しかけてくる。

「付き合ったときのこと覚えてる?

バイト先でさ、マキさんはそれなりに皆と仲良くしてたけど、どこか一線置いてるような感じでさ。
ちょっとクールな感じなのに、くだらないとこでフッて笑うところがなんか変わってるな。ってちょっと気になって。
自分のことはあんまり喋らないのに人の話はちゃんと聞いてくれて。

だんだんマキさんのこと好きになった。

でもさ、そんなのはただのきっかけ。

マキさんと別れた後、俺って歳上好きかな。って思って、二人ぐらい付き合ったんだけど、全然違ってた。

仲良くなって、身体の関係になると魅力がなくなる。

責めれば責めるほど、もっと責めたくなるような、あの魅惑的な表情を見せてくれたのはマキさんだけだった。」

カズキの目線が恐くなる。

「マキさんはきっとマゾだよ。自分で気づいてないだけ。嫌だ嫌だ。って思っててもそれはまだ“常識“の中にいるから。すぐ慣れる。
もっともっときれいな姿見せてよ。」
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