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知らなくってもいい性
第15章 観察
...眠れない。やっぱりこんなもの引っこ抜いてやろうかと思ったちょうどその時、ギィと扉が開く音が聞こえて誰かが入ってきた。

誰だろう?とりあえず寝たふりをする。

電気もつけず、部屋に入ってくるとそっと足を捕まれた。思わずびくっと反応してしまった。

「ああ、起きてる?起こした?
まぁどのみち起きてもらおうと思ってたから、いいんだけどね。」

そんなことを言いながら、声の主は両の足をさっと鎖に繋いだ。

えっと、この声は誰だっけ?

パチッと音がして部屋が明るくなった。

シューヤだ。
なんだろ?せめて休めるときに休みたいのに。

もう、こいつらと何を話せばいいのかも分からず、ただ嫌悪感いっぱいの顔をしていたけれど、シューヤは構わず前にきて、腕も繋ごうとしてきたので思わずぐっと腕を身に寄せる。

「...何するの?」

「ちょっと実験?一応ボスには了解もらってるからさ。」

「えっ、ちょ実験ってっ!」

戸惑う私などお構いなしに、ぐっと手を持っていくとガチャリと鎖に繋いだ。

せめて、もう片方の手は持っていかれるもんかと身体をねじ曲げて抵抗したけど、

「動くと危ないかもしれないからさ。ほらっ、手貸して。」

「いや!何するか知らないけど、もうやめて...」

「まぁまぁ、あんたが抵抗しなけれゃすぐ終わるって。ちょっと付き合ってよ。」

私の意思なんか無視してぐいっと残りの腕を持っていくとまたガチャリと鎖に繋いだ。

「ちょっと口開けといてね。」
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