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秘密にしろよ
第9章 新しい生活
「…出掛けるって…どこに行くの?俺…スーツだよ?」

と俺は一緒にお皿を片付けながら聞く。

「…取り合えずスーツでいい。俺のを貸すには少し大き過ぎる。服を買いに行こう。それに着替えてから…デートしよう。」

と恭介は微笑んだ。

…デート…。

端から見たら…俺達はどう見えるんだろう。

「うんっ。デートしよっ!」

と俺ははしゃいだ。

嬉しかった。

初めてのデートに…心がワクワクしていた。

そして俺はスーツに着替えて、恭介の待ってるリビングに行った。

「お待たせっ。」

と同じく着替えの終わった恭介を見る。

……恭介…スゲー格好いいっ!

ラフな感じなんだけど、キチンとしたシャツを着ていて、大人の魅力を発揮しまくっていた。

それに…髪型もいつもと違う。

俺は思わず、

「…ヤバイ…恭介…素敵過ぎます。」

と本音を漏らしていた。

「ん?…そうか?じゃ…行くか。」

と立ち上がった恭介に、俺は堪らなくなってギューッと抱き付いた。

すると恭介は…ゆっくりと唇を重ねてくれる。

チュクッと唇を離すと、

「…行くぞ。」

と微笑んで俺の頭をクシャッとした。

…恭介…マジ…リスペクト。

そして恭介の豪邸を後にした。

車に乗り込んで暫く走ると、恭介は煙草に火を着ける。

何気無い恭介の仕草全てに、俺の胸がキュンキュンしていた。

するとどこかの駐車場に停まる。

…ん?ここ…どこだ?

車のエンジンを止めると、

「…麟太郎は…普段どんな服着るんだ?まぁいい…ここには何軒か店があるから…自分で選べ。」

とシートベルトを外すと、車から降り立った。

スタスタと歩く恭介に着いて、子分の様に歩いて行く。

…流石に…手は繋げないもんな。

本当はもっとクッツイテ居たいけど…そんな訳にはいかなかった。

駐車場を出ると直ぐ左に、高そうな店が建ち並んでいた。

…えっ?ここで選べってか?!

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