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秘密にしろよ
第10章 二人の想い
先方への書類受け渡しも、滞りなく進み俺達は足早に車へと戻った。

「…江奈…」

俺は運転席に座った江奈に唇を重ねた。

「んっ!!…ん…ちょっ…んっ…」

と江奈は俺を引き離す。

「なっ…こんな所で…そんな…誰かに見られたらどうするのですか?」

と顔を真っ赤に染めていた。

「…んじゃ…見られなかったら…いいんだ?」

と俺は悪戯に笑う。

「…い…いえ…その…あの…」

と江奈は顔を背けた。

「…今度…デートしようか?」

と俺がボソッと溢した。

「…は…はい。…是非…」

と江奈は素直に喜んでくれた。

…可愛いよなぁ…こう言う素直なとこが。

俺達は走る車の中で、約束を交わした。

今度の日曜日、遊園地にでも行こうと。

そして会社へと帰り、社長室に入る。

恭介に先方とのやり取りを、簡単に説明して俺は自分のデスクへと戻った。

江奈も秘書室へと入って行く。

必然的に俺は、恭介と二人きりになった。

仕事とは言え、やっぱり少しドキドキする。

カチャカチャとキーボードを打つ音が響く。

「…麟太郎。」

徐に恭介に呼ばれて、俺はビクッとしてそっちを向いた。

「…はい?」

恭介の優しい瞳が、俺を捕らえて離さない。

「…江奈とも…デートとかしてやれよ?。あいつはきっと…自分からは言わないだろうから。」

と恭介は軽く微笑んだ。

…恭介って…今…どんな気持ちがしたんだろ?

「…分かってる。今度デートする約束したよ…。」

と顔を背ける。

「…そうか。」

恭介はそれだけ言うと黙ってしまった。

ふと恭介の方を向くと、真剣な顔して書類を見ていた。

どんな顔で『…そうか。』って言ったのだろう。

俺は顔を背けた事を後悔していた。
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