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秘密にしろよ
第10章 二人の想い
仕事も一段落ついて、もうすぐお昼を向かえる頃、俺は少し背筋を伸ばして大きく息をつく。

「…社長…そろそろお昼です。」

と秘書らしく声をかける。

「…ん。これが終わったら…食堂に向かう。…麟太郎は先に行っとけよ。ちゃんと…食べろよ?」

と恭介は微笑んだ。

社長の癖に、社員食堂をいつも使っている。

そしていつも女に囲まれて食べている。

端から見れば、ただのハーレム状態。

恭介は…特に嫌そうでも、楽しそうでもなかった。

この会社は女の方が多い。

俺も恭介程では無いにせよ、軽いハーレムを作っていた。

俺が両刀だと分かっていても、女は怯まず誘ってくる。

けど…俺は秘書になった日から、一度も誘いに乗らなかった。

そんな気になれなかった。

恭介との情事が魅力的過ぎて、女を抱きたいって…思わなくなっていた。

嫌…恭介意外…興味が無かった。

それは江奈も例外ではない。

別に抱かなくてもいいのなら、それはそれで良かった。

俺がイカせてやる…そう約束した事が頭を過る。

…今の俺は…イカせてやる事が出来るだろうか…。

…誰かで…試す?

ちゃんと身体が反応するのか…試すのもいいかもな…と、俺は食堂へ向かいながら思っていた。

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