この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
秘密にしろよ
第12章 女って…
「…今日…江奈とデートなんだ。」

俺はそれとなく伝える。

「…そっか。…何だか浮かない声だな?嫌なのか?」

そう言った恭介に、俺は一番聞きたくて…でも一番聞きたくなくて…矛盾だらけの質問をした。

「…恭介は…どっちに嫉妬する?」

答えが恐かった。

もう何なら、このまま電話を切ってしまおうかと思った。

俺は携帯を握りしめて、ギューっと目を瞑っていた。

「…前にも言っただろ?…俺は…お前を愛してる。だから…嫉妬するなら…江奈に…かな。」

そう優しい声で囁いた。

嬉しさと、安心感と、愛しさと、切なさと……
俺は涙が溢れ出していた。

「……っ……っ……」

何も言えなかった。

これ以上言葉を漏らすと、声を上げて泣いてしまいそうだったから。

「…麟太郎…泣き虫だな。とにかく…今日は楽しんで来い。声が聞きたくなったら…いつでも電話してくればいい。」

その言葉を最後に、愛しい時間は終わった。

俺…女みたいだな…

何で…こんなに恭介が好きなんだろ…

なんなら…女になろうかな…

化粧似合う自信あるけど…

そうすれば…ずっと一緒に居られるのに…

俺は出来もしない事を思い、少し気をまぎらわしていた。

そもそも…何で男同士じゃダメなんだよ。

別にいいじゃん…愛し合ってんだから…

俺も…前まではキモイって思ってたよな…

だから…誰かが悪い訳じゃない。

偏見の目で見る事は…当たり前の事なんだよな。

たまたま好きになったのが…同性だっただけ。

交通事故ときっと同じ様な確率なのかも。

嫌…もっと低いかな。

俺は頭を振って気をとりなおすと、顔を洗いに洗面所へと向かった。
/162ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ