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秘密にしろよ
第4章 牧瀬 江奈(まきせ えな)の魅力
食事も終わって、牧瀬さんが食器を下げにきた。

「…ご馳走さまでした。凄く美味しかったよ。」

と言うと、

「…それは良かったです。では…ベッドへ横になっては如何ですか?今…洗濯をしています故。干し終わったら勝手に帰りますので…お気になさらず寝ていて下さい。」

と食器を持って、キッチンへと向かって行った。

俺は言われた通りベッドに横になった。

カチャカチャと食器を洗う音がする。

何だか心地いい音だった。

暫くするとベッドの側に牧瀬さんがきた。

「…ちゃんと…肩まで布団被って下さいね。肩を冷やすのが、一番良くありませんから。」

と布団を俺の肩まで、引き上げてくれた。

その時…俺は思わず牧瀬さんの腕を掴んでいた。

…俺は…何してんの?

一瞬訳が分からなかったが、

「…なぁ…一緒に寝てよ。何もしないから…その方が…眠れそうだし。」

と俺は牧瀬さんを見上げた。

…俺は…何言ってんだ…無理に決まって…

「…何もしないのであれば…構いませんが。」

と牧瀬さんは顔を赤く染めた。

俺は掴んだ腕を引き寄せると、布団の中へと牧瀬さんを促した。

俺はそっと眼鏡を外してあげた。

「…っ!何故眼鏡を…」

と焦っている牧瀬さんに、

「…邪魔だろ?寝る時も着けてんの?…心配すんなって…何もしないって言っただろ?」

と眼鏡を横のテーブルに置くと、ゴロンと寝転んだ。

俺は牧瀬さんを抱き締めた。

「…何もしないから…このままでいてよ。」

そう呟くと、

「…はい。承知致しました。」

と俺の胸の中で言っていた。
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