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秘密にしろよ
第7章 嫉妬
俺は暫くそのまま壁に凭れて空を仰いでいた。

…何だよ…この展開。

意味わかんねー。

どっちかなんて…選べないよ。

恭介を裏切る事も…出来ないんだ。

…裏切る?

嫌…正直に話して…もしも両方がそれでも良いって言ったら?

俺も恭介みたいに…両方を愛せたとしたら?

さっきの言い方だと、牧瀬さんは…了解している雰囲気だった。

俺が…恭介を好きだと知っても…俺に抱かれようとした。

もうすぐ俺は恭介の秘書になる。

ずっと側に居られる。

それは牧瀬さんに関しても…だ。

同じ秘書として…。

もし…恭介が牧瀬さんを抱くとしたら?

俺は嫉妬するのだろうか。

どっちに?

俺は立ち上がると、明かりを消して部屋を後にした。

帰りにまた社長室の前を通る。

もうあの札は外されていた。

俺は気合いを入れると、社長室の扉をノックした。

『はい。どうぞ。』

と恭介の声が聞こえた。

俺は思いきって扉を開けた。

中へ入ると挨拶をする。

「…森重です。…今…お話し出来ますか?」

俺は神妙な面持ちでそう問いかける。

緊張していた。

突然現れて…嫌がられるんじゃって…。

不安に押し潰されそうだった。

「…構わない。…麟太郎…どうした?もっとこっちに来い。」

不安をかき消す程の優しい声で、恭介は微笑んでいた。

俺はドキドキしながら側へと足を進める。

同じく恭介もこちらへ向かって来た。

この間交わったソファーの前で出逢う。

恭介は俺を抱きすくめた。

「どうした?そんな不安そうな顔をして。…俺に逢いたかったのか?」

恭介はそう囁くと、俺の顔を覗き込んだ。

「…った…」

言葉にならない…。

「…ん?」

優しく恭介が微笑む。

「…逢いた…かった…」

俺は…声が震えていた。
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