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秘密にしろよ
第7章 嫉妬
「…恭介?」

俺は真顔の恭介に呼び掛ける。

「…麟太郎…今から言う事は…お前を傷付けるかも知れない。けど…知っていて欲しい。俺はまだ…あの子を抱いた事はない。…強く押し倒す事も出来ただろう。だけど…俺は出来なかった。あの子を大切にしたいと…思ったからだ。抱いてしまったら…俺は…もう…」

そこで一旦言葉が途切れる。

俺は…聞きたくない気持ちと、恭介の本心を知りたい気持ちと…あの子への嫉妬心で…感情が忙しく動いていた。

そして恭介はゆっくりと言葉を綴る。

「俺は…今のままでは居られない。きっと…あの子を選ぶだろう。全てを無くしても。」

…聞かなきゃ良かった。

全てをかけて…愛してるんだ。

それは勿論、俺との関係も終わってしまう事も意味している。

俺は酷く嫉妬していた。

「…でも…もし…あの子が他の人を選んだら?恭介は…どうするんだよ…」

俺は震える声で悪戯に聞く。

すると恭介は俺を抱き締めた。

「…あの子が幸せになるのなら…それはそれで構わない。…麟太郎……幸せに出来るのか?」

!!!!!!!!!!!!っ?!

「…きょ…恭介?!…」

俺はハッとして恭介を見上げた。

恭介は優しく微笑みながら、そっと俺の頭を撫で上げた。

「…見ていたら…分かる。江奈はお前を慕っている。その気持ちも…お前は知っているんだろう?」

俺は身体が震えた。

恭介の腕の中で、小さく震えていた。

…恭介は…全てを…知っていたんだ。

「…覚悟は出来ている。愛しい二人を…手離す覚悟は。だから…心配するな。お前は何も悩まなくていい。麟太郎の…好きな様にしろ。」

と恭介の腕が少し震えた。

…恭介も…辛いんだ…

「…俺は…俺はどっちかなんて選べない。もしも…願いが叶うなら…俺は…どっちも…欲しいんだ。」

と勝手な理想をぶつけた。
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