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秘密にしろよ
第7章 嫉妬
すると意外にも、恭介は笑っていた。

「…お前は欲張りだな?…お前は…俺も選んでくれるのか?その言葉…まだ…聞かなかった事にしとく。」

と恭介はまた真顔に戻ると、

「…あの子を…抱いてから…聞かせてくれ。それでもまだ…俺をも選べるんだとしたら…ずっと側に居てやるから。」

と意味深に告げた。

そして更に言葉を重ねる。

「…負けた相手が…お前で良かった。」

と俺を強く抱き締めた。

…恭介…俺…勝ったなんて…思ってないよ。

皆で…幸せになれたらいいのに…。

その為には…どうすればいいんだ?

「…恭介…俺…ヤッパ欲張りだよ。絶対見付けるから…皆で笑える方法。だから…負けたなんて言わないでよ。まだ…未来は決まってないじゃん。」

と微笑むと、

「…ありがとな。麟太郎なら…見つけられそうだな?」

と恭介も微笑んだ。

俺は強く決心していた。

その気持ちは…恭介には言わなかった。

もしも…見つける事が出来なかったら…俺はどっちも選ばない。

静かにこの会社から姿を消そう。

そう心に強く思っていた。
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