この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
秘密にしろよ
第8章 秘書のお仕事
月終わりになって、朝礼で1番秘書の退職と、俺が秘書に就くと言う事実を発表した。
女の秘書達が並ぶ中、俺は前へ出て挨拶をする。
「…森重麟太郎です。明日から秘書に就く事となりました。どうぞ宜しくお願い致します。」
そう言って頭を下げる。
そして頭を上げた時、痛い程の視線を感じた。
…?!
俺は拍手の中その視線を探す。
速川先輩と目が合った。
!!!!!
速川先輩は俺を睨むと、悔しそうに唇を噛んでいた。
…そうだった…。
速川先輩は…恭介と…。
速川先輩の表情を見る限り、恭介への想いは…本物だったのだろう。
今の俺には、それが痛い程分かった。
俺はそっと視線を外すと、後ろへと下がった。
これで皆に、俺が両刀であると知られたんだ。
皆はそれを暗黙の了解とする。
それがこの会社の…裏のルール。
明日からは…恭介の側に居られるんだ。
それに…牧瀬さんの側にも。
何故1番秘書が辞めてしまったのかは、あの後に恭介に聞いた。
田舎に帰って、地主の娘さんと結婚するらしいと。
最後に恭介と二人で…デートするんだと…言っていた。
もうきっとデートは終わっている。
嫉妬しないって言えば…嘘になる。
けど…別れが見えたデートは…どれ程悲しいのだろう…と考えると、胸が軋んだ。
1番秘書は目を真っ赤に染めていた。
その目が全てを語っている。
恭介への想いが…どれ程強かったのか。
いつかは俺も…と頭を過り、俺は固く目を閉じた。
その時誰かに肩を叩かれる。
ハッと振り向くと、恭介が微笑んでいた。
俺は切なく見つめる。
「今から引き継ぎをしてもらう。後で俺の部屋まで来い。」
と恭介は優しい声で言うと、朝礼はお開きとなった。
女の秘書達が並ぶ中、俺は前へ出て挨拶をする。
「…森重麟太郎です。明日から秘書に就く事となりました。どうぞ宜しくお願い致します。」
そう言って頭を下げる。
そして頭を上げた時、痛い程の視線を感じた。
…?!
俺は拍手の中その視線を探す。
速川先輩と目が合った。
!!!!!
速川先輩は俺を睨むと、悔しそうに唇を噛んでいた。
…そうだった…。
速川先輩は…恭介と…。
速川先輩の表情を見る限り、恭介への想いは…本物だったのだろう。
今の俺には、それが痛い程分かった。
俺はそっと視線を外すと、後ろへと下がった。
これで皆に、俺が両刀であると知られたんだ。
皆はそれを暗黙の了解とする。
それがこの会社の…裏のルール。
明日からは…恭介の側に居られるんだ。
それに…牧瀬さんの側にも。
何故1番秘書が辞めてしまったのかは、あの後に恭介に聞いた。
田舎に帰って、地主の娘さんと結婚するらしいと。
最後に恭介と二人で…デートするんだと…言っていた。
もうきっとデートは終わっている。
嫉妬しないって言えば…嘘になる。
けど…別れが見えたデートは…どれ程悲しいのだろう…と考えると、胸が軋んだ。
1番秘書は目を真っ赤に染めていた。
その目が全てを語っている。
恭介への想いが…どれ程強かったのか。
いつかは俺も…と頭を過り、俺は固く目を閉じた。
その時誰かに肩を叩かれる。
ハッと振り向くと、恭介が微笑んでいた。
俺は切なく見つめる。
「今から引き継ぎをしてもらう。後で俺の部屋まで来い。」
と恭介は優しい声で言うと、朝礼はお開きとなった。