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秘密にしろよ
第9章 新しい生活
俺は泣いた事と、何かイッパイ考えた事とで、頭痛がしていた。

「…っ…」

首を左右に傾げながら、パソコンに食らい付いていた。

…早く終わらせて、恭介との時間を少しでも長くしたい。

「…麟太郎…大丈夫か?」

恭介は自分の方が忙しいだろうに、俺の事をも気にかけてくれる。

「…はい。大丈夫です。」

その時秘書室の扉が開いて、ゾロゾロと皆が出てきた。

「お疲れ様でしたぁ…」

と口々に挨拶をすると、

「お疲れ様。また来週宜しく。」

と恭介が皆に笑顔を振りまく。

中でも濱中さんは、あからさまに恭介の前へと進んで、

「本とに今日は…お疲れ様でした。また…来週…楽しみにしてます。」

と恭介に微笑む。

「…ああ。お疲れ様。」

と恭介は少し顔を逸らせた。

濱中さんは満足気に帰って行った。

…だぁかぁらぁ…一人足りないんだってば。

俺はスクッと立ち上がると、秘書室へと入って行った。

一番奥のデスクで、江奈がひとり黙々と何か書いていた。

「…なぁ?お前は帰んないの?…何書いてんの?」

と俺は江奈の手から書類を奪う。

「あっ…あのですね…それは…」

書類を確認すると、それは江奈の仕事ではなかった。

「…もういいよ。帰れば?お前の仕事じゃねーんだし。」

と俺は江奈に詰め寄った。

「…いえ…終わらせないと…明日は休みです故。その…」

としどろもどろになっていた。

「…半分貸して。手伝うから。ここにサインするんだろ?」

と俺は無理矢理書類の半分を貰うと、隣の席に座ってサインをしていく。

「…あの…ありがとう…です。」

と隣から江奈の小さな声が聞こえた。

「ウルサイ。集中しろ。」

と俺は江奈の方を見ずに答える。

江奈はまた手を忙しく動かし始めた。

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