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いろはにほへと ~御手洗家の10の掟~
第2章  3歳児の憂鬱

機嫌良く全身を拭き上げられたココは、頭から着せられた寝間着にも にっこりした。

フリルの付いたノースリワンピは、軽くて動きやすくてお気に入りだった。

(てか、日中は “これ” で、夜はTシャツ短パンでいいんだけどな~~)

いつも着さされている豪奢なドレスより、よっぽど素敵な寝間着にうっとりするココ。

まあ、今彼女が着ているオフホワイとのそれも、

100%オーガニックコットンで、フレアスカートの部分には手縫いの刺繍が上品に施されており。

もちろんお値段もウン万円――だったりするのだが。

そんなこと、3歳児の知ったこっちゃない。

「ココ~、髪乾かそうね~」

追い駆けて風呂から上がって来た龍一郎に抱っこされ、背の高い椅子に腰掛けたココは、

今宵も気持ち良さそうに、ヘーゼルの瞳を細めたのだった。



(あ~~楽ちん楽ちん。こういう時だけ「幼女も良いな~」って思うわww)







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