この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
いろはにほへと ~御手洗家の10の掟~
第2章  3歳児の憂鬱

「字が読めましぇん(`・ω・´)キリッ」

3歳児は識字能力 無い筈だ! と、何故か椅子の上で踏ん反り返りながら主張すれば、

帰って来たのは、想像もしていなかった返事。

「嘘を吐きなさんな。貴女、いつも人目を盗んで、本を読み漁っているでしょうが」

「……――っ!? な、何のことでしゅかぁ~?」

確かに山田の指摘通り。

ここの屋敷に世話になりだしてから暇を持て余せば、ライブラリーに忍び込み時間を潰していたが。

まさか それを目撃されていたとは気付かず、咄嗟にとぼけてみるも。

「それに毎朝 坊ちゃまの新聞も、抱っこされながら目で追っているでしょう?」

「う……っ」

次いで寄越された山田の指摘に、ココは進退窮まった。

(し、しくじった……。

 新聞の壁で 誰も自分の事が見えてないと思って、超 油断してた……orz)

しかし、ふと冷静になって考えてみれば。

山田は “3歳児のココが漢字まで読める” という事実を知りながらも、

これまでの3ヶ月間、一度も疑問を呈したり「ビックリ人間だ!」等と、騒いだ事は無かった。

(う~~ん、これは 一か八か……賭けてみるか……)

腹を決めたココは、恐る恐る桃色の唇を開く。

「だ……誰にも、言わないで下さいましゅか?」

「ええ勿論。私は口が堅いほうです」

しれっと即答された相槌に、小さな顔が微妙な表情を浮かべた。

「………………」

(「自分は口が堅い」という人間ほど、口が軽いんだけどな……)

ヘーゼルの瞳を、一瞬 胡乱気に細めたココだったが。

何だか「もういいや……」という割り切りもあり、己の身の上話を続けた。

「……実は、私には……“前世の記憶” があるんでしゅ」

「…………、へ~~」

一瞬微妙な間はあったが、とりあえず続きを聞く気らしい山田。

/99ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ