この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
いろはにほへと ~御手洗家の10の掟~
第3章  4歳児とプー太郎(もどき)

月日は移ろい師走に突入すれば、御手洗家も例に漏れず寒気に襲われた。

とはいえ石造りの堅牢な屋敷は、寒冷対策もばっちり。

ツバサは「手入れ大変なんだよ~~?」とぼやくが、

3つあるリビングに、ライブラリー、ティールーム、ダイニングには暖炉があり。

かつ全部屋が一括空調システムで、快適な温度に保たれている。

なのに――だ。

なのに、我が家のお姫様は冬の朝が苦手らしい。

色とりどりのプフ(革スツール)が ごろんごろんと散らばるモロッコ風の寝室。

その だだっ広い空間に、ぽつんと置かれた天蓋付きのベッド。

紅色オーガンジーのカーテンに守られ深い眠りに就く4歳児に、しばし見惚れていた龍一郎だったが、

そろそろイキイキと輝くお目めも見たくなり。

羽毛布団から辛うじて出ている ちっちゃな鼻を、指先でつんと突いてみた。

すると、クシャミの寸前の如く むごむごと真っ白な鼻をひく付かせ。

かといって起きる様子も無いココは、相変らず固く目蓋を閉じたまま。

「……ふ……っ」

思わず苦笑した龍一郎。

骨ばった細長い指で、今度は鼻頭をつつと撫でれば、相当擽ったかったのか。

小さな両拳で ささっと鼻をガードした幼女は、もぞもぞと身じろぎしながら羽毛布団の中へと隠れてしまった。

「……~~っ か、可愛いなあ、おい……っ」

(なんなんだっ この ぐうの音も出ぬ、愛らしい にゃんこは……っ)

頼りない胸板の奥 “思春期の乙女” ばりに、きゅうんと疼いた心臓。

それが母性(父性?)によるものなのか、ただのロリ属性によるものなのか。

はたまた、明確な恋心なのか。

己でも判別は付かないが、確実に4歳児に懸想している自覚はあり。

その気持ちのまま上掛けを剥いだ男は、シーツの上で真ん丸になっていた幼女を、有無を言わさず抱き起した。

/99ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ