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義父との秘密
第3章 柔肌の疼き
「あっ、あの、この画像は消していただけるんでしょうか?」


 和美が決心したように聞いてきた。


「画像かね?それは、お前次第だね。まっ、心配しないでも、どこにも流しやしないよ。それより、忠雄が待ってるぞ。話は明日しよう。おやすみ。」


 忠義は、そういうとドアを指差した。
 和美は、口を開きかけ、なにか言おうとしたが、なにも言わずに部屋を出て行った。


(どうしよう、どうしよう。なにもないわよ。なかったことよ!笑顔よ。忠雄さんと二人だけの夜よ。)


 和美は雑念を振り払うようにかぶりを振ると、足早に下へ降りた。


(ショックが強すぎたかな?ふふふ、そいつが狙いなんだがな。あとは和美次第だな。)


 忠義はパソコンの画面を見ながら、ほくそ笑んでいた。
 コーヒーを飲みながら、和美の動きを画面でチェックしていた。


(おっ、ベッドに入ったな。まっ、あとは明日のお楽しみだな。)


 コーヒーを飲み終わると、忠義もベッドに潜り込んだ。
 翌日、和美はなにもなかったように朝の仕度をし、


「あなた、今度はいつお帰りになるの?私も北海道に行く仕度もしたいし。」


「うん、来月の初めには帰ってこられるよ。それと、こっちの方はなんとかなるから、来月の終わりくらいには引っ越しておいで。」


「えっ?嬉しい!一ヶ月半ね。」


 和美が思わず抱き着いていた。
 忠雄は驚いたが、妻を素直に抱きしめていた。


「じゃあ、親父に話してくるわ。来月から一人になるからな。」


「えっ、お義父様に?そうね、お義父様が許してくれたから、一緒に暮らせるんですものね。」


 和美は本心とは違う言葉を発する自分に驚いていた。
 夫が二階に上がって五分ほどすると、親子二人が談笑しながら降りてきた。


「忠雄、北海道で和美さんを迎える準備を早くしてやんなさいな。来月の末なんて言わずに来月の半ばくらいには、一緒に住めるようにしてあげるんだよ。」


「父さんが、そこまで言うんならなるべく早く、部屋を片付けて迎えにくるようにするよ。」


「うん、そうしてあげなさい。それまでは、和美さんも準備があるだろうしね。」


 意味ありげに、忠義は和美に視線を送った。


(いやっ、こっちを見ないで!)


 和美は唇を噛み、叫びそうになるのをかろうじてこらえた。
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