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義父との秘密
第4章 囚われて
「えっ、あちらの出口を出て右側すぐに、、。」


 麻奈美が、どうぞという風に、手を動かした。


(決めたのね、逃げることに、、。でも、上手く行くかしら?そろそろ、先生も出て来ることだし、、。)


 和美は急いで、出口へ向かった。


(逃げなきゃ!逃げなきゃ。でも、いえ、あの人のところへ行けば!)


 出口を出た瞬間、和美の肩をトンと、叩く者がいた。


(えっ?誰?)


 思わず振り向くと、忠良が屈託のない笑顔を浮かべ、


「どこへ行くんだね、和美。これから、お披露目の時間だよ。」


 和美の背中に悪寒が走った。


「あっ、お義父様。あの、お化粧室に、、。」


「ん?トイレかぁ。和美は、このホテルは初めてだったね。冴子君、案内してあげなさい。」


(えっ、うそっ、監視!)


 和美は唇を噛んだ。


「奥様、こちらです。」


「あっ、はいっ。」


(逃げられない。どうしよう、、。)


 和美は恨めしげに冴子の背中を見つめた。


「奥様、終わられるまで、お待ちしております。」


(この女が、先生の、、。いけない、先輩の後を任せていただいたばかりなのに、、。)


 冴子の瞳に、嫉妬の炎がちろりと燃えた。


「あの、時間がかかるかも知れませんよ。」


(どっかへ行って、私を一人にして!窓、どこにもないわ、、。戻るしかないの?)


 和美は個室の中で、なんとか逃げ出せないか、虚しく周囲をうかがっていた。


「奥様、長くても、お待ちするように言われてますので、気を使わないでごゆっくりなさって下さいね。」


 冴子の中に役目を果たさなければならないという、使命感が強くなっていた。


(逃げ出そうなんて、考えないで、ね。あなたが逃げたら、どんな罰を受けるか!絶対、逃がさないわよ。)


 和美は便器の上に腰掛け、迷っていた。


(逃げられない。どうしよう?でも、逃げなければ、忠雄さんが、、。私は、お義父様の、なぐさみ者、、。忠雄さん、帰って来て、、。)


 五分ほどたって、和美は個室を出、鏡の前で化粧を直し、冴子に、


「準備できましたわ。案内して下さい。」


「では、行きましょうか奥様。ついて来てくださいね。」


 冴子が先に立ち、和美は渋々ついていった。


(あの角を反対に出れば、チャンスは、あるかも、、。)
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