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春うらら
第12章 水曜日
「うちのおじいちゃんよく来るの?」と武志さんが優しく聞く。
「そうですねぇ、月に2,3回くらいはご利用いただいてますかねぇ?とっても素敵なおじい様をお持ちですね。お忙しい方なのに大抵お一人でお見えになられて、カウンターで気さくにお話しして下さいます。」
俺と武志さんは目を見合わせた(エロじじぃ・・・)と訴える俺の目を見て武志さんが苦笑いをする。

「さて、お飲み物はどうされますか?会長がお見えになられるまで待たれますか?本日5名様のご予約を承っていますので、会長が来られて皆様揃われてからご準備いたしますが。3名様がいらっしゃるまで、何かお持ちしましょうか?」

俺と武志さんは顔を見合わせて悩む…なんだかんだともうすぐ到着するんじゃないかなぁ?なんて目配せしながら時計を見ようとした時。

「あ、お見えになられたようです。すぐにウェイターがご案内してまいります。飲み物の準備をしてまいりますので、少々お待ちください。」
とインカムに手を当てながらサッと身を引くとボックスから立ち去って行った。
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