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春うらら
第13章 それぞれの週末~誠~
「すみません、誠さん。変なもの見せてしまって。ちぃの彼氏が誠さんだったなんて驚きました。」
「違うって、せんぱい。ちぃはまだせんぱい一筋です!今日は劇団員の友達となりきりコンパごっこしてたんです。」
「なりきりコンパごっこ?」彼女が首を傾げ、俺に説明を求めるように目線を投げてくる。俺も知りたい、「なんだそれ」と首をすくめて見せる・・・
結局、3人で薫さんの店に入って座っている
ちぃという女の説明によると、劇団に所属している友達がいて、その中で最近流行っている遊びに『なりきりコンパ』なるものがあるらしい。メンバーで一人づつ配役を決めてどのくらいなりきれるかという遊びらしい。相手が知らない人間の方が役に入り易いので『コンパ』をするらしい。ちなみに今日の彼女は『コンパで勘違いしているイタイ子』だったらしい・・・その通りだった。
ひとまず、3人で理由の分からない『乾杯』をした。
「麗せんぱいは今何してるんです?もう泳いでないんですか?」
へぇ彼女も泳ぐのか・・・ついつい、彼女の水着姿を想像してしまう・・・
「ちぃ・・・学校は?」
「今年からこっちの専門学校に通ってる、せんぱいは?」
「今年から大学、誠さんと同じ大学なの、やっとって感じ?」
なんて2人で近況報告をしあっている。
さっきまでの変な女が普通に話してるのをみて完全に騙されてた自分が少しおかしいが、まぁこうして彼女と過ごせたらそれも良かったと言うしかない。にしてもはじめの言葉・・・
「なぁ、さっきの『生きてた』ってどういう意味?」