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春うらら
第13章 それぞれの週末~誠~
「あるよ。知りたい。」
素直に思った事が口から出る。
彼女の驚いた顔・・・まずかったかな?でも正直な気持ちだし・・・
「・・・クスっ・・・ありがとうございます。興味持ってもらえてうれしいです。」
と俺と彼女が見つめ合っていると千景が彼女の頬を両手で挟んで自分の方に向けた。
「で、せんぱい。見合いするんですか?」
「うん、たぶん、まだ悩んでるけど・・・とりあえず、そろそろ個人的な『おつきあい』をしてみようかな?って思っているは確か、最近やたらと『彼氏は?』って聞かれるし・・・でも、どんな人と付き合うのがいいのかわからなくて。毎日見合い写真と釣書で晩酌してる(笑)誠さんやちぃが人と付き合う時の基準って何?」
思わず千景と目が合う。
「せんぱい、『好きな人』に決まってるじゃないですか。ねぇ野村さん?」
「ああ・・・そうだと思う」
すると彼女は親指に顎をのせて人差し指を齧るしぐさをしながらうーんと悩んで言葉を選んでいる。
「・・・まぁ、好きだから付き合えるかって言うと相手の気持ちもあるから絶対ではないだろうけど・・・好きって言われてから、一緒にいるようになってから好きになることもあるだろうし・・・」
とりあえず彼女が何を悩んでいるのかわからないから無難なことを言ってみる。
「野村さん!せんぱいを振るような人がいると思いますか?」