この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
春うらら
第16章 それぞれの週末~武志・カリン~
「パパ?怖い顔してるよ?おいしく出来なかったの?」
昨晩のことを思い出していたらカリンが俺の顔を覗き込んでいた。
「ごめんごめん、ちょっと考え事・・・大丈夫!おいしく出来たよ。カリンもできた?」
「うん!あ、パパ今日はテラスで準備していい?いいお天気だしおねえちゃんも気に入ってくれると思う。」
「いいよ、じゃ、テラスのテーブルに準備お願いします!」
そういうと「はーい」と元気よく返事をしてキッチンからテラスへ・・・
「カリンちゃん、準備OK?」とルイがテラスのドアからのぞいている。
「ルイ!迎えに行くの?」と聞きながらテラスに移動すると家の前、家の周りの木々でよく見えないが黒い車が停まったように見えた。
友晴か?またいかがわしい店の女に送られてきたのだろうか?はっきりとは見えないがスポーツカーらしき車だ。
ルイの携帯が鳴る
「はい、麗ちゃん?いまから迎えに行こうと思ってたところ、もう駅に着いた?
うん、 え? ん、ん 黒い車? あ~、その目の前の家。
うん、大丈夫!車は・・・平気、その先に車を停められるスペースがあるから
うん、 わかった? はい OK 待ってるね。」
「おねえちゃん、着いたの?」
「うん、今車停めて来るって。」
「へぇ、レイちゃんって車も免許も持ってるんだ」
「いや、兄貴に連れてきてもらったらしい、挨拶しにくるって・・・あ、こっちこっち」
と話の途中で玄関ポーチのほうへ向かってルイが声をかける。と同時に玄関のベルが鳴った。