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春うらら
第16章 それぞれの週末~武志・カリン~
さっきから麗ちゃんに甘えっぱなしのカリン・・・本当にいいんだろうか?そんなことを考えているとルイが
「麗ちゃん大丈夫?無理してない??カリンちゃんに振り回されて・・・」
心配そうに、彼女の顔を覗きこむ。
「平気も何も、嬉しいです。病院ではほとんど一緒にいてくれたんです。だから回復できたし。『カリンちゃんがいることが自然』な感じ?っていうんでしょうか・・・カリンちゃんは天使です。私の命の恩人ですから。」
「ねぇ、麗ちゃんはなんで入院していたの?」
聞きにくそうに、でもはっきりとルイが真正面から問う。
麗ちゃんが息をのむのが聞こえそうなほど緊張したのがわかる。
気まずい雰囲気をどうした物かと思った時
「おねえちゃん!一緒にやろう!こっちのテーブルでするの~ いいよね?パパ?」
「ああ、いいよ。」
「おねえちゃんこっちの椅子ね。」
そう言ってカリンは自分の椅子の横にある椅子を少し自分側に寄せてニッコリ笑ってノートを開き始めた。
「ありがとう。」