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春うらら
第17章 麗の過去 中学時代
学校の昇降口でお兄ちゃんに見捨てられた・・・
「・・・どうしよう、1人で帰るしかないよなぁ・・・郡兄に電話してみようかなぁ・・・」
私だって、自分ひとりで電車ぐらい乗れるけど・・・とりあえず、電話、電話
「・・・・・留守電・・・・・かぁ・・・・帰るか。」
1人で昇降口を出る。図書室でお兄ちゃんを待っていたので、同級生やクラスメイトはみんな、部活に行くか帰宅した後だった。
部活生がグランドを走っている。サッカー部の横を通りすぎながら、ぼんやりとそのボールを目で追う。私も部活しようかなぁ・・・でも、それならスイミングスクールの回数を増やしたほうがいいかぁ・・・サッカーのグランドの反対側では陸上部が走っている。
そういえば、野球部は校舎裏にグランドがあるって言ってたなぁ。
ゆっくりと道を進むと学校の正門がある。正門から駅までは5分、駅の北口は学校へ向かう道でコンビニとカフェが少しあるだけ、駅の南口がこの駅のメインで商業施設なんかも充実している。兄はきっと南口のほうで遊んでいるのだろう。
「はぁ、さっさと帰ろう。」