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春うらら
第17章 麗の過去 中学時代
電車に揺られながら考える。
なんで、この人は俺にこだわるのだろうか?
この人の考えることがわからない。
周りの友達はやたら楽しげに俺達を見ているが、それが何を意図しているのか・・・
間違いなく、俺が気づいてない事で面白がっている。でもそれが何のこと掴めない。
正直、綺麗な顔しているし、スタイルもいい。セックスしたいとも思う。
ただ、野生の勘が働く「やめておけ」と思う俺が心の中にいる。
なんだか、面倒くさそうな女。
基本、面倒くさいのは嫌いだ。
高校入学時にコンドームと一緒に親父にもらった言葉が頭をよぎる。
そういうタイプか?でも何も考えてなさそうだしなぁ・・・
だいたい、こういう言い方は失礼だが、彼女の在籍している女子大は偏差値においてあまり期待できるところではない。時代の流れでつい数年前に4年制大学に編成したばかり。
昔は家柄のいい女子を迎えるための短大だった、所謂「花嫁学校」というやつ。そのせいかうちの大学とも交流がある。ただし、今となっては本当のお嬢様はかなり少数、今どきのお嬢様はお飾りではない。
じゃぁなんで連れて来たのか・・・現実を見てあきらめて欲しい。というのが正直な気持ち。うちの家族を目の前にすればさすがにあきらめてくれるだろう。何度も付き合う気はないと伝えたが、一切聞く耳を持たない。