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春うらら
第17章 麗の過去 中学時代
「正直、小田さんのことを友人以上に思ったことは一度もありませんし、それについては今まで何度も彼女に直接伝えています。
なぜ、小田さんがそのような思い違いをされるのか、正直わかりませんが、友人という立場が勘違いをさせているというのであれば、
今後は複数の友人で集まる時も小田さんが同席される際、僕は遠慮させていただきます。
今日以外で小田さんと二人きりで行動したこともありません。
今後も二人で行動することはしません。
思わせぶりな態度をとったつもりはありませんでしたが、誤解を招いていたのであれば、申し訳ありませんでした。
私は今後も小田さんが私に対して思っているような恋愛感情をもつことはありません。」
俺は毅然と言い放った。
静まり返った部屋の中、口を開いたのは父だった。
「小田さん、慶の気持ちをわかっていただけただろうか?たとえどんなに自分の気持ちが強くてもそれは必ずしも実るとは限らない。
こればかりは周りが決めることも出来ないのですよ。いつか、自分の想いと同じ想いを持った人と出会えるといいですね。」
泣くかと思った、でも彼女は泣かなかった。
悲しそうに見せている顔に舌打ちでもしそうな目の色・・・そっか、彼女はきっと俺ではなく俺の背景にある『条件』に執着してたのか・・・だから俺の気持ちを伝えても怯むこともなかったのか・・・初めから俺は『人』ではなく『条件』でしかなかったんだな。
父や母が以前話してくれた話はこのことだったんだ。
なぜ、小田さんがそのような思い違いをされるのか、正直わかりませんが、友人という立場が勘違いをさせているというのであれば、
今後は複数の友人で集まる時も小田さんが同席される際、僕は遠慮させていただきます。
今日以外で小田さんと二人きりで行動したこともありません。
今後も二人で行動することはしません。
思わせぶりな態度をとったつもりはありませんでしたが、誤解を招いていたのであれば、申し訳ありませんでした。
私は今後も小田さんが私に対して思っているような恋愛感情をもつことはありません。」
俺は毅然と言い放った。
静まり返った部屋の中、口を開いたのは父だった。
「小田さん、慶の気持ちをわかっていただけただろうか?たとえどんなに自分の気持ちが強くてもそれは必ずしも実るとは限らない。
こればかりは周りが決めることも出来ないのですよ。いつか、自分の想いと同じ想いを持った人と出会えるといいですね。」
泣くかと思った、でも彼女は泣かなかった。
悲しそうに見せている顔に舌打ちでもしそうな目の色・・・そっか、彼女はきっと俺ではなく俺の背景にある『条件』に執着してたのか・・・だから俺の気持ちを伝えても怯むこともなかったのか・・・初めから俺は『人』ではなく『条件』でしかなかったんだな。
父や母が以前話してくれた話はこのことだったんだ。